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ホワイトバンドって?

ホワイトバンド

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いま世界では3秒にひとり、子どもが貧困から死んでいます。1日だと3万人。1日1ドル以下の生活をしている人は12億人、きれいな水を飲めない人は10億人以上、読み書きのできない大人は8億6000万人、これまでエイズで死んだ人は2000万人。
これは、ホワイトバンドという一種のファッション(記号)によって現在の人類が取り組むべき課題となっている世界的な貧困を広く認知し、多くの人間に問題意識/問題提起を行ってもらいたいというNGO主導の活動です。
東京では、街に出たらバンドをしている人を見かけないことはないほどに広まっていますね。

ホワイトバンドに対する疑問

しかし、このホワイトバンドという活動に対して、ある疑惑が持ち上がりました。

ホワイトバンドは寄付ではなく単なる啓蒙活動であるのに、さも寄付であるかのように装い、善意の人々に対し詐欺同然の金銭的搾取を行っているのではないか。
実際、その収益配分は不明瞭であり、ホワイトバンドの販売価格である300円のうち何パーセントが世界の貧困のために使用されるのか、理解している人は少ないのではないでしょうか。
このような情報を知り、ホワイトバンドに対し懐疑的な考えを持つようになった人も多いと思います。すべてを頭から信じてしまい、隠された重大な問題を見過ごしてしまうことはとてもまずいことだとは、多くの人が持つ考えでしょう。

でも、

ここからは私見を述べます。
ホワイトバンドに対し懐疑的な視点を持ってみること、その見えない部分に何か隠されているのではないかと疑ってみることは大切なことだと思います。何も知らないまま、自分の払ったお金が何に使われるのか知らないまま流行に乗っかってしまうよりはずっといいでしょう。
ただ、だからといってその活動を頭から否定し、ホワイトバンドは詐欺であり、運動を推進するNGOが欲に駆られた詐欺組織であると決め付けるのはよくない。ホワイトバンドで問題になったのはその資金運用が不透明であったことに関してであって、そこに意図的なものがあったのか、単なる説明不足だったのか、それはまったく無関係の部外者にはわからない。
確実なのは、世界で貧困が問題になっているのは明らかな事実であるということと、ホワイトバンドはその問題に関する啓蒙活動であるとその発足当初からうたっていたということです。
ホワイトバンドは詐欺であり、その裏に悪質な陰謀が存在すると盲目的に信じることは、結局、無知のままホワイトバンドを身につけている人たちとかわりがありません。懐疑的であるということは「裏を読む」という意味ではなく、「真実を客観的に理解しようとする」ということだと思いました。

おまけ

NGOなどのボランティア組織は営利団体ではないため、どうしてもその活動資金を寄付に頼ることになります。個人的に、ホワイトバンドとは、そのような資金難の解決策としての苦肉の策だったのではないか、と思います。これを機会にボランティア活動に対する意識が高まっていったらよいな、と思いました。