誰が為に?

誰かが何かを成したということと、自分自身が何かを成すということ、このふたつを同列に感じたり、考えたりすることは、危険なことだと思う。

自分自身は何もしていないのに、他人の成したことを自分のことのように喜んだり、讃えたりすること。他人の栄誉を自分にとっての利益だと思い込むこと。

他人を祝福することを、否定する訳ではない。

ただ、他人と自分を区別できない人間、主体性のない人間は、成せなかった人間を、まるで自分が不利益を被ったかのように突き放し、蔑む。