ボランティア

高校時代唯一充実していたと感じるのは、ボランティア活動だった。高校でボランティアのサークルがあったので参加していた。これも、クラスメイトに誘われて、入った。ボランティアがやりたいとか思ったわけでもなく、でも別にめんどくさいとかいう気持ちもなかった。ただひまだったから入った。
活動内容は花壇の整備、使わなくなった上履きを集めて洗濯してモンゴルの靴を手に入れることが出来ない人達に送るとか、それまでボランティアとは障害者の手伝いをしたりなどの活動を指すと思っていたので少し新鮮だった。これは同窓会のときに聞いたが、顧問の先生の方針というか、ボランティアに対する考えが反映されていたらしい。大量に集まった靴を移動し洗濯し箱に詰め、花壇の土を運ぶのは重労働だったが、苦痛ではなかった。楽しかった。交代で毎日水をやった。僕よりもっと不真面目なヤツも参加していたが、そいつもちゃんとやっていた。楽しかったんだろう。たまに忘れることはあったけど、やべえ、忘れてた、とか言って昼休みに水をあげに行ったり。夏休みも交代で行った。特に水をやったかどうかのチェックとかはなかったと思う。それでも水をやりに行った。
高校3年の夏休みに地域の福祉施設主催のワークキャンプというものに参加した。僕がサークルに入ったのは2年の終わりごろだったので3年から参加だったが、2年の時に参加している人もいた。これは主に障害者、老人福祉施設などへ行って高校生が手伝いをさせてもらうものだった。夏休み中に計10日ほどあり、宿泊も一泊あった。
これは学校主催ではないので他の高校からの参加者もいて、たくさんの仲間が出来た。先輩後輩関係なく、楽しかった。みんなふざけているようでいて、ちゃんとボランティアについて考えていた。見た目は悪そうなやつでも、というかそういうやつが多くて面白かった。
高校生活で得たものは、この、ボランティア活動のみだった。