畏怖

自分に自信がない男は僕を怖がる。自信がある、余裕のある人間は僕を好く。
本能的に。
基本的に僕は他人の縄張りに干渉しない。ただ味見はする。手当たり次第に。そして奪い取る代わりに自分の縄張りを改築する。味見した通りに模倣して。
僕は誰にでも介入できる。人格と思考をある程度いささか無意識にトレースし、相手に介入する。そのせいで自分でも自分がよくわからないが、トレースした人格は次第に薄れ本質のようなものは出てくる。
介入を怖れる人間。つまり、虚勢を張っている人間。僕を敵視する人間である。
まあ、どうしてもうまく介入できないひともいるけどね。自分の脆弱な本質をうまく出せなくて。トレースした人格をぶつけても意味ないから。「かなワン」と思う。いや冗談じゃなしに。