ヴィデオ(マイケルムーア)

マイケルムーアのボーリングフォーコロンバインと華氏911を観た。
事実の歪曲であるとか、編集によって主張を捻じ曲げられているとか。
たしかにそういう部分もある。ただ、それは映画である以上仕方のないことだと思う。真実を求めるなら自分で確かめればいいのだ。
マイケルムーアは自分の足で歩き、「世界(主にアメリカ)で起こっている真実を大衆に伝える」という信念のもとにおいて、どのような主張を持つ人間にも対等に接し取材をしている。
一人の人間の視点である以上はなんらかの立場に立った映像にならざるを得ない。だが、彼はそれを承知の上でそれでも真実を伝えようとしているのだ。
彼が言いたいのはこういうことだろう。
「自分は自分の足で歩き多くの真実を眼にしてきた。自分の意見に賛同してもらう必要はない。ただ、あなたにも真実に正面から向き合ってほしい。」

ああ、あとひとつ書き留めておきたいことは、彼の作品はパッケージングやポスターとかCMに至るまで人をおちょくるような、人の興味を喚起するようにつくられている。が、映画の内容は至って真面目で真摯である。